世間一般的に聞かれる話として「一周忌までは建てないほうがいい」といったものがありますが、これには決定的な根拠というものはありません。経済的な意味あい、地方や家におけるしきたり風習といったものが、微妙に絡み合って生まれた話だと考えられます。
仏教では、三世(さんぜ) といって過去、現在、未来でものごとを考え、このうち最も尊重しなけれ ばならないのは、実存する現在だとしています。
つまり、今生きている人を基本にした仏教本来の考えでは、お墓をいつ建てたら良いという決まりはないのです。
家庭の事情、経済状況などに合わせて、できるだけ早目に建てるのが好ましいといえるでしょう。49日が終わってもずっと遺骨が家にあったり、お寺に預けてあるという状態では、いつまでも忌みごとが明けないことになるためです。
実際の例としては、49日忌あけ、年忌、春秋の彼岸、盆、祥月命日などを目安に行っているようです。最近では生前に建てる方も多いようです。
結局は、建てる時期よりも供養の気持ちが大切です。思いたったが吉日で、建てようと考えた時に建てましょう。
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